金言-1206:黒歴史は封印しておく

いつの世にもどの組織にも触れられたくない歴史の断面がありそうです
そういう好ましくないファクトで組織運営されていた時期を暗黒時代とラベリングする後の世代はファクトを書き換えます 不都合なファクトは抹消してなかったことにします
そういう作業が歴史編纂過程に含まれています
私企業で創業100年とかの節目に編纂する社史のなかにもそういう作業の痕跡が残っていることがあります

少し前に上場を果たした欧米のある企業もIPOの準備のなかで社史を編集しました この企業にも暗黒時代があり当時の社内覇権闘争で負けたグループの足跡はきれいに消されていました 結果がすべての商いの世界で敗軍の将が語る兵は記録する価値がないと評価したに違いありません

そうです 個人史でも同様です 個人の場合は属人的な限界があり加齢とともに残念ながら記憶が薄れ変質していきます 不都合な事実はいつまでも記憶に残っているようですが その詳細は当事者を集めて詳細を照らし合わせると全会一致とはなりません 過去のある時点からパラレルワールドが始まったかのような気がします
中学高校と同じクラスで青春時代を親友として共有謳歌したひとがいます
社会人になるまえに何か重大な行き違いがあって絶交しました 
関係修復の機会はなく半世紀以上経過した現在 そもそもの絶交の理由は全く記憶にありません 今となっては忘れてしまうほどの些細なことであったかもしれません
しかしながら もし当時の詳細の記録を目にしたら再び気持ちが非常に昂るかもしれないことを大変恐れています ですから黒歴史の封印は解いてはならないと自らに言い聞かせています

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