202010-568:砂上の楼閣

見かけはりっぱだが、基礎がしっかりしていないために長く維持できない物事のたとえですが、文字通り波打ち際で引き潮のときに砂山を作ったらどうでしょうか。

次に潮を上げてくれば例外なく崩れます。でも潮が満ちるのは不可避としてもそれまでにはすこし猶予があります。この刹那は人によって長さに違いがあります。この一時に商いのピークを持っていき、潮時に撤退することが論理的に可能です。バブルは突然弾けますが、潮はゆっくりと確実に満ちてきますので引き際はわかりやすいです。
太平洋岸のシーサイドリゾートはいつか必ずやってくる巨大地震の大津波で破壊されます。それが今日ならそれまでですが、いつかわからなくてもそれまでは商いに精進して減災対策をすることはできます。

横浜みなとみらい地区は、埋め立て地で東日本大震災のときは浦安のように液状化になると思っていたら外れました。旧財閥系大企業がしっかり耐震の地盤強化をしていました。おそらく有事の際のシーサイドリゾートでも、遠浅の浜辺に築いた砂山のようにあっという間に津波に押し倒される施設とテトラポッドのようにびくともしない施設があることでしょう。

テトラポッドの要塞のような施設を構築する費用と大自然に逆らわず流されるままの簡易施設を建てる費用と比較して、どちらが採算面で次善策か賢い商人は計算済みと想像します。

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