202007-330:どこの会社でも目撃するはずの情景

弟の会社の本社ビル(5階建)では、従業員はエレベーターには特別な事情がない限り乗りません。いつ何時でも社長が待たずに乗れるようにエレベーターを待機させておきます。社長が現場を歩く時、一般従業員は物陰に隠れます。売り上げに比較して係員の数が多いのではないかと心配されないためです。現場に社長が現われると、社員はお客さまより社長の動きを最優先します。

社長は、自分にしているのと同じようにお客さまにもサービスしているものと安心します。ですから、社長のご機嫌を損ねるようなサービスをしてしまった場合は大変なことになります。こんなサービスをお客様にしているのかとお考えになり、即日全事業所の責任者に改善命令をだします。火元の従業員はたとえ事業所のトップだとしても解雇にはなりませんが、きびしいお仕置きがまっています。そしてお仕置きが済むと元にもどります。支配人が皿洗いになっても、すぐ御赦免となります。

ただし、幹部従業員に下位の従業員が粗相をすると、部下にはレッドカードです。足を引っ張る部下を社長の目が届くところに置いておくわけには参りませんから。

一方、兄の会社は賃貸物件で(高層ビル)では、社長と社員は同じエレベーターに乗ります。ある時、エレベーターが満員で社長が乗ったときに定員オーバーのブザーが鳴りました。居合わせた社員は最後に乗ってきた人が雲の上の人であることを知っていましたが、だれも降りません。きわめて自然に、社長が降りました。

この会社はリーマンショックの前に禿鷹のターゲットになりました。

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