金言-65:鮮やかに去る

1)オーナー:JTeam

2)渡辺淳一:女たちの去り方はみな鮮やかである。
いっとき思い悩み、それこそ生死をかけて苦しむが、その苦境を抜け出たら、もはや振り返りはしない。着実に平然と、また新しい生活へ踏み出していく。そうしなければ生きていけぬとはいえ、その切り換えの見事さは、男は到底及ばない。

3)鮮やかに去っていない
見切りをつけて去った職場の将来性のない風評を聞くにつけ、「辞めて良かった、運が良かった」と、振り返って思う。鮮やかさを欠くが、どうにもならなくなるまで、居残るのを嫌った。船が沈みそうになったからではなく、船が進路を変え始めたから、下船することにした。

いつまでも桟橋で待っているわけにはいかない。24時間のハブ空港にいても、チケットがなければシップの乗客になれない。どの便を選ぶか、これがJTeamの課題である。選んだ便に乗っても、最終目的地が未だ特定されていないから、今度はどこで乗り継ぐかを決めなければいけない。方向性だけが合意されている。そして、乗り換えるときは、行幸のように、滞在した痕跡は事実だけにして、形式智も暗黙智も清算して、次ぎで必要になるものだけ持ち出して、鮮やかに去りたいものだ。

◆あとがき

先週、日本酒の蔵元で、蔵出しのイベントがあり甲府に行ってきました。国の迎賓館で日本酒を要人にサービスする際、50種の銘柄のひとつに選ばれているそうです。この蔵元は当地の名家で、明治天皇が30歳のとき日本各地を行幸されたときに1泊された母屋が公開されていました。明治天皇が使われたものは一切残されないそうですが、食事に使われた箸だけが残され展示されています。風呂もトイレも持ち込み、そのための建物は仮設します。風呂の残り湯は、万病に効くとされ行列ができたそうです。宿泊代として、現在の価値で200万円相当が支払われたそうです。しかしながら、付き人が400人いました。民としては末代まで名誉として語り継がれますが、膨大な出費であったことでしょう。

昔、英国の皇太子が米国に行った際、ハリウッド出身の米国大統領は緊張のあまり、歓迎レセプションのスピーチで、声が上ずっていたことを思い出しました。王家とか天皇家とかの人たちには、民を圧倒する何かがあるのでしょう。我が家では、英国の元首相(女性)とロンドンで握手した写真が家宝です。

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