金言−397:負け組みの言い訳

1)2番を応援する
T社が日本市場の過半数を占め、まだH社が軽自動車を販売していた頃、N社が車
業界で2番でした。その頃、乗用車を所有していましたが、N社の車を乗り継いで
いました。

理由は業界首位の会社の車が嫌いだったからです。業界首位の会社の商品を買うと
2番の会社はいつまでも2番です。政権交代を応援するため、N社を選んでいまし
た。当時は「技術のN」といい、マーケットシェアではT社に負けるが車そのもの
はN社のほうがいいといわれていました。

学生時代、中古車の陸送のアルバイトをしたことがありますが、T社のMという車
種はブレーキの片効き(左右どちらかのブレーキの効きが甘い)の車が多く、運転
には注意が必要でした。嫌いな会社の車だから気になったのだと思います、実際に
N社の中古車も整備不良でトラブルがあったのですが、気になりませんでした。N
社の車の場合には、中古だから仕方ない、整備すれば問題ないと考えていました。

2)差別化=割高
冬の寒い朝はエンジンがかかりにくい車があります。あまり売れていないので、修
理や部品交換には時間がかかりました。でも、売れていないので、街中で同じ車を
見ることはあまりありません。他人が持っていないモノを所有している満足感を味
わうことができます。

でも、生産台数も販売台数も少ないので、T車の売れている車と比較すると原価率
が高く割高です。売れている会社の車は、R&Dに投入する資金に余裕があるはず
で、「技術」も「美しさ」も「乗り心地」も「製造コスト」も他社を圧倒できる力
があります。

3)良い製品≠売れる製品
良い製品は必ず売れると、1番も2番も3番以下の会社もみんなそういうかもしれ
ません。でも、2番以下の会社がいうと、負け犬の遠吠えに聞こえます。製品には
罪はない、悪いのは売り方だと製造現場は文句をいうかもしれませんが。

2000円の株価を120円台まで落とした会社があります。2000円の頃、経
営権を握った新経営陣が、彼らの得意分野を事業の主要な柱に加えた結果、株価を
暴落させてしまいました。2000円当時、元凶の経営陣の一人がセミナーでいい
ました。

「良い製品が売れる製品ではない。売れる製品が良い製品なのだ。」

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