金言-1068:それぞれのキャンパスライフ

とある単科大学の話。
ケース1
アメリカ人留学生。
昔々アメリカが現在のロシアのようにベトナムで苦戦していた頃、徴兵逃れで日本に留学した若者がたくさんいました。彼らは学業で成果を出さないとベトナム送りになるので文字通り命をかけて勉強していました。

ケース2
地方から上京してキャンパス内の学生寮に住んだ学生。
アルバイトで医大志望の高校3年生の家庭教師をやり、大学1年の終わりにバイト先の高校生と一緒に国立大医学部を受験し揃って合格。医学部に再入学しました。

ケース3
香港出身の留学生。
大学の卓球部では負け知らずでした。2年在籍して米国プリンストンの大学院に行きました。

北京語、英語、日本標準語を駆使して活躍しています。

ケース4
日本人の9月入学生。
この大学には帰国子女向けに9月入学制度がありました。もちろん卒業は3月ではありません。入学式のオリエンテーションで、日本語がわからないといい英語で説明を求めました。見た目は日本人ですが、世界観や発想法は日本人ではありません。
教養課程の第2言語では英語を選びません。第1言語が英語だからです。

ケース5
卒業進路。
この大学は学生数が少ないので、就職先で学閥は存在しませんし先輩がいる会社は限られています。代々語り継がれて実証済みの卒業生の就職状況は、「5年で転職を繰り返す」でした。英語によるコミュニケーション能力も実証済みなので、外資を渡り歩くビジネスパーソンが多いです。

ケース6
30歳になった卒業生。
日本人で帰国子女ではないけれど、アメリカンスクール卒で9月に入学して4年後の7月に有名日本企業に就職した人。この人は関係者一同の期待に応えてはくれませんでした。メディアの露出は著しいですが、一度も同窓会誌に登場していません。同窓生にとっても大学にとっても都合はよくありません。

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