金言−382:ボウフラの浮き沈み

勝負の世界では、あきらめたときに負けが決定的になります。雨乞いの祈祷では、
雨が降るまで辛抱強く祈祷を続ければ、ご利益ありとなりますが、途中でやめれば
失望され祈祷師は暮らしていけません。

昔、寄席で聞いたのですが、「人の世は所詮ボウフラの浮き沈み、浮いたと思った
ら沈み、沈んだと思ったらまた浮き上がる」という一節がありました。また、朝の
来ない夜はないということですから、現状は必ず変わります。現在の不況はいつか
反転して「何とか景気」といわれるうれしい時期がやってきます。下がったら上が
り、上がったら下がります。人気でも物価でも株価でもトレンドがピークに達する
と、流れが変わります。

いつ反転してもおかしくないという相場では、買い手も売り手も動くきっかけを待
っています。今は様子見の相場師が多いかもしれませんが、個人は巣篭もりしてい
るかもしれません。しかし、巣篭もりを長く続けていると、特有の環境の中で生存
し世界標準とかけ離れた進化を遂げたガラパゴスの生き物のようになるリスクがあ
りそうです。

ボウフラの浮き沈みを繰り返す世の中を嫌って巣篭もりしていては、せっかくの好
機を逃してしまいます。「進化論」は環境の変化に対応して変わってきた種が生き
残ると説いています。ボウフラのような人生を嫌うことなく、楽しんだほうがいい
と思います。

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