202103-126:無方針の方針

昔、キャンパスで大学民主化について学生自治会と大学当局が団体交渉をしていた頃。
当局は学生の要求項目について方針を明示しないで時間切れを狙っていました。学生の持ち時間は4年、大学側は制限時間無しで、さらに学生に対して停学退学除籍という権限をもっていました。
何もしない、意思決定を先延ばしする対応に、学生は「無方針」という方針に、対抗することはできなかったようです。

時代がかわり、「無方針の方針」を横目に見てそれぞれが目指した地平で頂点に立った人たちは、後に続く者たちから「説明責任を果たせ」と攻められています。
無方針の方針は古き良き時代に通用した手口でした。
しかしながら、団塊の世代にとっては、どこかに古傷にように残っています。
手も足も出ない追い詰められた状況で、じっと動かず潮が動くのを待つようなものかもしれません。潮時が来る前に退場となる落とし穴をつい忘れてしまいます。

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