202102-72:朝令暮改

東京2020が中止になるとしたら、後講釈の材料はたくさん出揃っています。
メインスタジアムの設計変更や大会ロゴマーク盗作問題から始まり、五輪貴族の存在とか広告代理店へのカネの流れとか、そしてコロナで延期とか、今回は組織委のボスの大失言にIOCがいつもの朝令暮改で苦言。

「お・も・て・な・し」ということで招致に成功したときの国をあげての喜びや感動はどこかにいってしまいました。ドラマでお約束の金貸し業者のセリフが浮かびます。債務者がカネを借りるときは平身低頭して、債権者が返済を迫ると悪者呼ばわりするシーンです。
あれだけ細心の気配りをして東京に招致したのに、いよいよ開催となると、招致のときの気持ちはすっかり忘れています。
小学校のときにオリンピックは参加することに意義があるといわれていました。それがロス五輪でピーター・ユベロスが商業化に成功して以来、五輪の興行はアスリートのためでなくなったことがよくわかりました。東京2020は運が悪かった、悪いのはアスリートではない、五輪貴族とコロナと失言大魔王が悪い。

「過去25年間、IOCはスポーツにおける女性の躍進に重要な役割を果たしてきたが、これからもそうしていく。この困難な状況において、今まで以上に多様性を尊重することが基本的な価値である」と、IOCとしての立場と成果を強調した上で、森会長の発言について「森会長の最近の発言は絶対に不適切であり、IOCのコミットメントと五輪アジェンダ2020の改革に矛盾している」と、苦言を呈した。IOCは森会長が発言を謝罪し、撤回した4日の会見後に「問題は終了した」と、声明を出していたが、国内、海外からの批判は収まらず、改めて火消しのためにIOCとしての立場を示した形となった。

森会長“女性蔑視”発言にIOC声明で苦言「絶対に不適切」。「問題は終了」一転

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