金言−326:日本史必修

神奈川県教育委員会は2008年2月14日、学習指導要領で選択科目となっている日本史を
全県立高校152校で必修にすると発表しました。神奈川県では、県立高校生徒
の約3割が日本史を学習せずに卒業。このため、県教委は「国際化が進む中、自国
の歴史や文化を深く理解する学習が必要」として国に日本史必修化を要望していま
した。文部科学省は世界史必修とのことで、この決定をしたそうです。

松沢成文知事は県議会で「国際人として活躍するためには、日本人としてのアイデ
ンティティーの確立が必要」と答弁し、県教委の方針を後押しする姿勢を示してい
ます。引地孝一県教育長は、海外での交流に参加した高校生から「相手は自分の国
についてしっかり理解して語っていたのに、自分たちは語れなかった」と帰国報告
を受けたエピソードを披露しています。

入学式で国歌斉唱に参加しない教師たちは、きっと日本史必修化にも、反対でしょ
う。日教組の某氏が異を唱えていました。前述の海外交流プログラムに参加した生
徒の声に聞く耳を持たない輩です。生徒たちが卒業し、実社会に出て、今度は外国
人と商売をする場面で、再び自国の歴史に無知であることを知らされるはずです。
自国の歴史を知らず、国歌も歌えず、でも英語は流暢というビジネスマンは、無国
籍料理みたいなものです。美味しいでしょうが、なんか違います。

若い頃、英国のサッチャー首相とティータイムで、一言二言、話をする機会があり
ました。そのとき、氏は、日本の首相との会談を話題にされました。当時の内閣総
理大臣は見たことも会ったことも何を考えているのかも知らない政治家だったので
、困りました。ビジネスミーティングのティータイムの歓談で、日本のビジネス界
の話題を日本人ができないのです。売買する商品の話はできても、その市場である
日本の歴史政治経済についての知識がないと商売にならないことを、この修羅場で
学習しました。

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