金言-1146:鐘撞

15年お世話になった同族企業では、勤続12年以上の従業員が3人1組の輪番制で先代創業者の夜間の墓守をしていました。古墳のようなおおきな墓のそばに2階建の詰所があって毎晩交代で従業員が詰め、毎正時に鐘楼で鐘撞をしました。9時〜17時は日勤の常勤がいます。
3人の構成は古参中堅新人となり、古参の従業員が備え付けのアルバムを見ながら先代の思い出話を後輩に口述します。こうして企業風土がアナログに継承され養われていました。中でも24時の鐘撞は時刻と回数に気をつかいました。少しでも時間がずれたり打ち鳴らす鐘の音の回数が違ったりすると、近隣住民から本社にクレームがはいると古参従業員が警告します。
そこで、鐘を撞く回数分の小石を鐘楼にならべ、一人が時刻、一人が鐘、一人が小石を担当して定刻24時に鐘を撞きます。

別件ですが、相模原の大山登山に備えて、14階建の集合住宅の階段を昇降して登山の脚を鍛えています。3箇所の階段を日替わりで10往復していますが、途中で何本目かわからなくなります。そこで階段の手すりに小石を10個置き、1往復ごとに1個拾って回数を確認しています。あの鐘撞と同じです。

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