金言-239:切磋琢磨を嫌う者

1)町内会の卓球部の話です。

子育てから開放された家庭婦人が、初めて本格的な卓球サークルに入会しました。卓
球は初めてでしたが、週に2回の練習を繰り返すうちに基本的なプレーが楽しめるま
で上達しました。デュアルプレーは、自分より強い相手と対戦することで上達してい
きます。

活動が定期的に継続するようになると、自然にメンバーが増え、インターハイとか社
会人リーグ経験者も顔を出してくるようになります。徐々に練習内容が充実し、地域
の他チームとの交流試合の機会が増え、ついには区レベルの活動に発展しました。

そのとき、ゲームができるまでに上達したこの初心者は、対外試合を嫌い、身内での
練習にだけ参加するといいました。この人にとっては、日頃の運動不足を解消するこ
とが目的で、ストレスを受ける対外試合を望まなかったのです。仲良しグループでほ
どほどに汗をかいて、ストレスを発散するサークル活動のつもりが、いつの間にか、
周りが切磋琢磨する運動選手の集団に変わっていました。その後、この卓球部は区や
県の大会に積極的に参加し、個人・団体で活躍する選手が育っていきました。

全くの初心者からスタートしたメンバーは、この人だけではなく、もちろん、対外試
合で1回戦敗退を続ける人も何人かいます。外での試合を嫌うこの人より弱い選手が
積極的に試合に出て、負け続けているのです。そういう事情を知ったうえで、なお、
対外試合を嫌い、この人は練習もやめてしまいました。
チャレンジシーンからの退場です。

2)英語が苦手な公立小の女性教師(53歳)

6月12日付、日経新聞に掲載されていたのですが、卓球部で対外試合を嫌った家庭
婦人と同年代の公立小学校の教諭の話です。この先生は、英語が苦手で、英語なしで
受けられる私大に進み、教職につきました。最近、公立小学校で英語活動が始まり、
勤務先に導入が決まりました。この先生は悩んだ末、仕事を休むほど体調を崩してし
まいました。

53歳の大卒といえば、団塊の世代の余波が残る年齢で、平均的な水準を維持するた
めには人並み以上の努力と競争が求められた社会環境を経験したはずです。ましてや
、子供たちに未知の世界を体験させる役割を担う教職を選んで、30年近く、公務員
として働いてきた人です。

三角形の面積、逆上がり、光合成、日本地図など、児童は毎日毎日、担任の先生から
新しいことを習います。その中で、苦手な科目ができて学校に行きたくないと逃げ出
そうとする児童に、この先生はどう教育的な指導をするのでしょうか。
先生も苦手な科目からは逃げるから、同じだからと安心させるのでしょうか。それと
も、何事にもチャレンジしていかなければならないと、自分はできないのに児童には
、やらせようというのでしょうか。(実社会では、『俺もやるから、お前もやれ』と
いうのが常識です)

これでは、インド、中国、そして東アジアの半島にも大負けです。欧米には、60年
前に武力で負け、また、この20年近く経済戦争でも負け続けています。さらに将来
に向かっては、負組世代が、次世代を教育しているわけです。

3)退場!

切磋琢磨が嫌いなアマチュアは、プロの職場から退場してもらいたい!
公立小の授業参観のたびに、父兄の感情は高ぶってしまいます。

◆あとがき

911同時多発テロ以来の株式市場の暴落、そして直近の反発。日本市場の動向につ
いて、株屋さんが、毎日もっともらしい後講釈をしています。下げたときのコメント
は腹立たしいのですが、反発したときの後講釈は、つい聞いてしまいます。
間違いないのは、日本の投資家が狼狽して投売りをするまで、市場の下げは止まらな
いことです。今年は、個人投資家がなかなか諦めず、評価損を膨らませながら投売り
を我慢しました。そのため、猛烈な売りがエスカレートしました。そのようななかで
、占領軍の日本人通訳みたいな村上欽チャンは、同胞を相手に荒稼ぎをしてきたので
すが、とうとうお縄になりました。時代劇なら、黒幕の老中も腹を切るか成敗されて
一件落着となります。

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