202107-369:9月入学の学生気質=多くの人の理解と祝福を得るのは困難

東京郊外のとある大学には通常の4月入学と帰国子女対象の9月入学の制度があり加えて米国の留学生が1年ごとに入れ替わります。留学経験もなくたとえ高校で英語で1番の成績を誇っていたとしても、この大学のキャンパスでは入学式やレジストレーションで事務担の説明が理解できたぐらいの感覚になります。英語は語学ではなく、ヒトとのコミュニケーションツールにすぎないことを入学初日に学習します。この大学にはESSはありません。言語学はありますが、英会話を学ぶクラスはありません。
このキャンパスではIOCの世界と同じで古来の日本人の常識・美徳は通じません。米国式の生活様式がそのまま流用されています。たとえば、公共交通機関の遅れで授業に遅刻や欠席した場合、情状酌量は何かの取引材料があれが可能ですが、物理的に着席していなかったと評価されます。もちろん、文明開花に馴染まずちょんまげ・袴の学生もいますが少数民族です。合衆国と同じでいろいろな人種・文化が混在し共通語が英語、ローカル言語が日本語となります。パスポートの要らないアメリカという地平です。

日本の高校卒業の4月入学生はここで最新の米国式交渉術を学びます。
キャンパス内の学生寮には留学生や9月生がいますので、4月入学で海外生活未経験の学生は、欧米風の発想法をマスターできます。論理的な言い訳、ディベートのスキルを教わります。居酒屋でとりあえずビールというように、トラブル発生時はまず謝るということはいたしませんということを学習します。
これは外資系の就活に役立ちます。
我が国では、多くの人の理解と祝福を得るのは困難です。
卒業後は、理解される地平で暮らすので、心配ご無用というわけであります。

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