金言-167:マイクロカンパニー

2006年4月施行を目指して、会社法改正作業がすすめられているそうです。資本
金1円の株式会社が期間の制限なく存続することが可能となります。マイカーよりマ
イカンパニーを所有する方が、維持費を考慮しても、お得な選択になる時代がやって
くるような予感がします。

1)予感
個人事業が法人事業となり、歌舞伎町で呼ばれる社長より、銀行の窓口で呼ばれる社
長の数のほうが多くなります。節税ではなく、儲けたら相応の納税をして世のため人
のために働くという仕組みが定説になっていくことでしょう。今まで、サラリーマン
は個人として企業と雇用契約を結んできましたが、これからは、勤め先の会社とそれ
ぞれの役務の提供に関して、個人としてではなく法人として契約することが可能にな
ります。支配と被支配または賃労働と資本という旧説にとってかわり、企業と個人が
得意分野または必要な部分で共同作業を展開していくという図式が想定されます。

会社が事業計画を作成し、事業計画達成に必要な各種役務に対して、マイクロカンパ
ニーのオーナー経営者(今までのサラリーマン)は、見積書を提出します。自分の得
意分野のサービス(役務)の価値を自分が設定して売り込みます。いままでサラリー
マンであったマイクロカンパニーのオーナーは、発注先の会社に対して成果による対
価を受けることになり、責任とともに、サービスの質とスピードで売上額(給料)と
入金日が左右されますから、検収めざして、がんばります。

2)勤め人のストレスの解消
社内の人間関係、転勤、格下の上司、左遷や降格、適材適所・成果主義という名目で
行われる不公平な人事、意気地のない上司の尻拭いなどから解放されます。マイクロ
カンパニーのオーナーは、契約したサービスの提供に関して最も良い成果が出るよう
に働くことが最優先のミッションなのですから。

3)新たなプレッシャー
ストレスというより、成果に対するプレッシャーが発生します。与えられた立場に甘
んじている勤め人は、管理職の理不尽な言動にがまんして対価を得ます。しかし、法
人格で会社と契約したマイクロカンパニーのエグゼクティブは、結果を出すことを最
優先しますから、金にならない人間関係のトラブルを避けつつ、情状酌量という甘え
とは無縁のプロの仕事人として、成果報酬をいただきます。

4)正常化の偏見
自分だけは大丈夫と思い、緊急避難をしないことを正常化の偏見といいます。会社が
困っていると、時間差で従業員も困ってきます。しかし、会社は自らを助けることが
先決です。困っている従業員は、待たされている間に助からなくなってしまう弱い存
在です。自分の会社だけは大丈夫、リストラがあるだろうが自分だけは大丈夫と勘違
いをしているうちに、逃げ遅れてしまいます。会社は頼りにならないので、勤め人に
は自助の精神が求められているわけです。

◆あとがき

目標は紙に書くと知らない間に達成されていると勝ち組はいいます。それにあやかり
たいと思い、昨年正月に夜店で買ったダルマの背に年間の利益目標数値を書きました
。ふとそのことを思い出して、驚きました。知らない間に、書いた目標を達成してい
ました。なので、今年の目標は高く設定しました。

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