金言-172:理解できない

頼りになる上司として必要な評価を部下から受けていない幹部(この人の部下にはな
りたくない)が、「理解できない」「意味がわからない」とコメントすることがあり
ます。この言葉は、部下からの提案や部下の報告内容が気に入らないときに思わず口
にしてしまうものではないかと想像します。

こういうコメントをされると部下はがっかりします。部下を理解しない上司に怒りを
覚えてしまうこともあります。一方、だめな上司、自分の行動を制限する上司がいな
くなると、こういった前上司の心境を少し理解できる余裕がうまれます。

理解その1
 理解できないのは、前上司が賞味期限前にやったことがないからだ。
理解その2
 前例のないことを提案しているので、慣習法や前例で判断してきた人には理解する
 ための情報が不足している。
理解その3
 頼りにならない上司が理解できないのは当然だ。そもそも頼りにならない上司だか
 らこそ理解できないのだ。

自信
 オンリーワンを目指すなら、人のやらないこと、人が理解できないことに挑戦する
 のは当然のこと。頼りにならない人には理解もされたくないものです。

◆あとがき

先日、某役所に書類をもらいに行きました。その書類を持って、下部組織(出張所)
へいき手続きを依頼しました。その際、本人確認として運転免許証の提示を求められ
ました。本店の説明およびもらった書類には手続きに運転免許証の提示は明記されて
いませんでした。

免許証の提示が納得できないので、本店からもらった書類を出張所の窓口で見せ、本
人確認のための運転免許証提示が書かれていないことを告げました。すると、「私た
ちはいつもそうしています」と返事がありました。そこで、いわれていないことをや
るのは納得できないといいました。ローカルルールは、納税者として認めないという
姿勢をとりました。事態を現場で速やかに解決するために、声を荒げて、他の納税者
と職場の仲間に聞こえるよう苦情をいいました。要求が正当な場合は、大きな声で業
務進行を促すことは効果があります。相手は納得しないまま、納税者の要求を受けい
れることが多いです。担当者の裁量の範囲内の場合に限り、この戦術は有効です。

近頃の役人は逆風を感じています。納税者を怒らせると勤務評定に影響がでることを
恐れているのでしょうか。正当な要求は大きな声ではっきりと伝えると、窓口の役人
の動きがよくなります。気分を害され処理が遅れるという担当者の属人的リスクは、
公共事業部門では気にするほど高くないような気がします。

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