金言-143:経営者の視点

納涼会の席上、中堅IT企業の経営者から承った話題をご紹介申しあげます。

1)稟議制度

従業員の疑問:
稟議が必要な役員指示を実施するため、当該役員の指示通りに稟議書を書き、上申し
、決裁されました。その指示内容は実行する現場としては問題があるものでしたが、
業務命令的な指示で、実行し、結果は失敗しました。指示通り実行してその責任は稟
議を書いた担当者が負います。指示した役員の責任は問われません。

経営者の答え:
稟議というものは、やらせてほしいと従業員が経営者の承認を求めることです。どう
してもやりたいというので、我々は承認するのです。

2)フレックスタイム

経営者:最近フレックスタイムを廃止しました。
質問:組合とか社員会とかの反対はなかったのですか。

経営者の答え:
事務職が既得権の侵害だと反対しました。それに対して廃止すると応えて、落着しま
した。労働基準監督署にフレックスタイム廃止を打診したところ、いまどきフレック
スタイムを実施しているところは少ないですよといわれました。我々はそういうとこ
ろは、事前に抑えているのです。

3)感想
もっと早くこういう話をきいていれば、ゴマメの歯軋りのようなフラストレーション
からもっと早く自由になれたと思います。

◆あとがき

連続真夏日40日目の午後、横浜のJR京浜東北線洋光台駅に向かって歩いていまし
た。セミの声が間近に聞こえる街路樹を見ると、なんと、セミが子供の目線の高さに
何匹もとまっていました。それが1本の樹だけではなく、ほとんどの街路樹でセミが
鳴いています。アブラゼミが多いのですが、ときどきミンミンゼミも目線のところで
鳴いています。夏休みの宿題に昆虫採集がなくなり、ムシを怖がる都会の子供たちが
増えているようです。人通りの多い駅に向かう街路樹で鳴くセミは歩行者に身の危険
を感じていないようです。公園のハトが、人を怖がらないように、街中のセミも人が
そばを通っても平気で鳴き続けています。

ミンミンゼミが街中で1メートルぐらいの高さのところにとまって、近づいても逃げ
ないのです。宝物を目にしたような気がしました。そして次に、ミンミンゼミを捕ま
えてどうするのということに気がつきました。子供たちの夏休みの宿題の対象ではな
くなったときから、セミはマンションの隣の住民と同じ立場になり、ヒトはセミの存
在に干渉しないようになったのでしょう。

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