201905-147:求心力は商いには必須

エレベータ-

ある同族企業の話。
この会社は5階建ての本社ビルを所有し、エレベーターが一基設置されていました。
このエレベーターは使用制限がありました。
エレベーターを自由に使用できるのは、オーナーとお客様に限られます。
従業員は階段では運べない重量物の運搬の際にのみ使用を許されました。事前に総務の許可が必要です。理由はオーナーが使うときに、待たせてはならないからです。もちろんエレベーターに乗り合わせるというのはありえません。
オーナーに声をかけられた一般従業員は、即刻一部始終を上司に報告し、上司は秘書室に報告します。オーナーが平社員に指示することがあります。社長指示は、全社即時対応すべき内容であるためです。従って、事故防止のため一般従業員は常にオーナーの視線の外で待機するよう指導が徹底しています。
この求心力の強さが、同族企業の商いには必須の条件でした。

この創業家の次男が事業を起こしました。本社は高層ビルの複数階の賃貸物件です。
従業員は、ビルのエレベーターを使って出勤します。
創業家次男の方も同じエレベーターを使います。専用エレベーターはありません。
もし出勤時に最後に社長が乗って重量オーバーになったら、最後の乗り込んだ社長が降ります。これが創業家本社ビルと違う社風として認められていました。
そして、暗黒の20年に耐え切れず、次男の会社はファンドの傘下になりました。

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