金言-48:一番若いマネージャー

1)オーナー:フランス人若手ビジネスエリート(もどき)

2)語録:自分はグループ内で最も若いマネージャーである。

3)背景:フランス人実業家がドイツ名門企業の株を95%買収してオーナーになった。そこでオーナーの取り巻きは、若手登用という名目で23歳の若者(工業高校卒)に主要事業の一つを任せるポストを与えた。経営者は学歴や経験より、10年後の会社を支える人材として先行投資であると説明した。

4)発言:彼は、親子二代にわたって永年勤めている職人や、ベテランのドイツ人部下に向かって、社員数1万6千人のグローバル企業において、自分は最年少の責任者であると宣言した。いかに優秀であるか、またどれだけオーナーに近いかをアピールするためであった。

5)結末学歴と実績と経験がものをいうマイスターの社会で、若さと人脈をアピールしてもドイツ人の心は動かない。この若者は、160カ国の取引現場を見るために世界一周旅行をし、連日、業務内容のヒアリングを繰り返した。3ヶ月後、社員のリストから削除された。日本の企業と違い、欧米では意図した結果が出ないと、削除する。

◆あとがき

今週は、スポーツ用品業界でいえばナイキのような大手IT企業の理事とお話する機会がありました。席上、部下の方から聞いたのですが、このビジネスエリート(女性)が、PCの画面を見て涙を流されていたそうです。インターネットで、東アジアの半島の国家が仕組んだ神隠しの報道を見ながら、この方は多忙なビジネスの合間に涙を流されています。さすが、エリート。この人には心があると恐れ入りました。

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