金言-39:グローバル・スタンダード

1)オーナー: ソフトウエア会社の米国人CEO

2)発言内容:
国際化により、世界市場はひとつになっているから、日本の伝統的なやり方では競争力がなくなる。したがってグローバル・スタンダードに切り替えなければならないという考えが大勢を占めている。「グローバル・スタンダード」とは、和製英語である。それは通常アメリカ・スタンダードの意味で使われている。これは米国のいうとおりにすること、米国の真似をすることを意味する。和製英語の「グローバル・スタンダード」に相当する英単語は「グローバリゼーション」である。それは、国際化を意味する。これは1820年頃から始まったが、この180年間にグローバリゼーションがもたらした成果は、弱肉強食、略奪であった。

3)聞き手のコメント:在日28年の米国人だから、日本人以上に日本のことが詳しい。「日本の価値観で日本を運営していた時代は、日本は元気だった。古典を読まなくなった、仏教や神道を捨てた日本人がリーダーになってから、日本は米国の真似しかできなくなった」と指摘される。

敗戦による米国の占領で日本は米国のパートナーになった。しかし黒船以来の不平等条約の伝統は続いているのかもしれない。1980年~1990年の数年間、日本は元気だった。商社マンや証券マンが年収2000万以上の待遇を得て、精力的に海外に出て行った。太平洋戦争初期の大東亜共栄圏のごとく、破竹の勢いがあった。そして同じように日本は経済戦争で米国に負けている。したがって、「グローバル・スタンダードとは、和製英語である。それは通常アメリカ・スタンダードの意味で使われている。これは米国のいうとおりにすること、米国の真似をすることを意味する。」などといわれても、反論ができない。

和製英語であると知ったのは、雑学として有益である。それ以外のコメントは、民族の誇りを刺激するもので、何となく、ストレスが残った。

◆あとがき

数年前のことですが、知人の会社に軽度の知的障害を持つ社員がいました。日常生活では、気にならない程度なのですが、オフィスワークになると健常者との差がでてきます。最も気になったのは、新しい仕事を与えても、続かないことでした。何年もかけて習慣的に日常業務になった作業はできるのですが、新しい軽作業を追加すると、指示された当日は実行するのですが、継続しません。特に週1回というようなサイクルの作業は苦手でした。

健常者にも同じような人がいます。指示された当日はやるのですが、次はやってくれないのです。指示された作業に納得がいかない、または上司として認めないので反抗しているのではないかと、つい考えてしまいます。有名大学を卒業しているので知的障害はなさそうです。結局、モチベーションが低いので信頼性がないということになってしまうのですが、5年以上低い状態にいた人のリハビリは、別の会社にお任せしたいものです。

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