金言-19:したでに出るとつけあがる

金言-19:したでに出るとつけあがる

1)オーナー: 気の弱い権威主義者そして部下を上手につかえないアマチュア

2)エンジニアとしては優秀であったかもしれない輩

この人がエンジニアとして全盛期の頃、一方で3000人の営業マンの中でトップセールスのインセンティブを受けた人がいた。この二人が20年後、同じ組織にいた。

以下、優秀であったかもしれないアマチュアを種嶋さんとし、今でも衰えない誇り高い営業マンを藤井さんとしょう。

種嶋さんは会社の方針である、営業力強化を達成するために招いた藤井さんを失望させてしまった。不得意な営業部門のリーダーとして種嶋さんは本を読んだりして勉強しながらリーダーとしての責任を果たそうとした。これは感心なことなのだが、やり方がいけない。付け焼刃がすぐはがれてしまう。「餅は餅屋にまかせる」ことができない。権限委譲を口にしながら、拒否権を発動する。つまらない(結果的には営業の足を引っ張る)ことで営業の出鼻をくじく。

3)日本語がわかるのか

アマチュアが拒否権をふりまわして自己主張をすると、プロは机をひっくりかえす。

藤井さんは年長者でもある種嶋さんに紳士的に対応していたが、いつもの拒否権発動、認否保留に異議を唱えた。一向に理解しない種嶋さんに「日本語がわかるのか」と100メーター離れた席の人たちにも聞こえるような音量で揺さぶりをかけた。

以来種嶋さんは、おとなしくなった。判断力に限界があるので認否保留は許容範囲だ。

4)もういいです

藤井さんの部下が、営業会議で何回説明しても「飯はまだか」のまだらボケに書類をたたきつけて、「もういい、この案件はやめましょう」といった。この老人は、そこで目が覚め「怒るな、それをやってみよう」と案件を承認した。

5)多数決

提案内容が気に入らない種嶋さんは、40人の部員にアンケートをとるよう指示。多数決にしたがうといった。自分の好みが多数票をとると思っていた種嶋は、アンケート結果が2対38であることに納得できなかった。そこで、拒否権を発動。発動されたとき、提案者は提案を修正せずに取り下げシュレッダーにかけた。クリエイティブなアートワークを、素人の多数決で決めてはいけない。多数決で評価される仕事からは創造的なものはうまれない。

提案者は、それ以来、机をひっくりかえす機会をくるのをうかがった。

6)起承転結はいらない

序論の次は、結論がほしい。スピードがなければ営業力は強化されない。

したでに出るとつけあがるタイプは、ちょっとの揺さぶりに大きく動揺する。部下に怒鳴られた経験がない種嶋さんには、有効だ。そして、揺さぶりをかける人間に限って結果をだす。

◆あとがき

今年は桜が2週間も早く咲いてしまいました。異常気象がいよいよ日本にも来たのでしょうか。

ヨーロッパに拠点をもって仕事をしていた頃、毎年2月はミュンヘンに行っていました。雪の中をベンツのタクシーがお尻を振りながら走っていた年もあり、5月のような気候の年もありました。そして5月に雪が降ったこともあったような気がします。

異常が日常化すると正常になってしまいます、種嶋シンドロームもいまや日常の些細なできごとかもしれません。

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