金言−619:一般従業員には理不尽なシーン

先週のテレビドラマ、100倍返しの半沢次長の最終話。
原作どおりとのことで、親の仇の大和田常務は解任ならず平取締役に降格、半沢次
長は2階級特進どころか、どんでん返しの出向でドラマは決着しました。

懲戒免職になってもおかしくない悪行を取締役会で暴露された人物が、取締役にと
どまることは実社会では難しいはずです。昨今のマスコミは、公然の秘密とか業界
のお約束とか情実とかに非寛容です。大和田常務のような悪い経営者は、内部告発
によって説明責任を問われ、記者会見の席上、取材者たちの無礼な質問に答えなけ
ればならなくなります。そして記者会見の後、上場企業なら株価対策で辞任という
のが落としどころになります。

一方、功労者の半沢次長は、226クーデター首謀者・青年将校が陛下の重臣を殺
傷したのは許しがたいということで、成敗の対象となったのと同じ扱いとなったよ
うです。

今回のドラマでの常務の処遇は内部の権力闘争の範囲内での筋書と推察しました、
実社会での続編があれば当然、社会的責任を問われる展開となるにちがいありませ
ん。また、従業員の経営陣への反乱は、江戸時代の一揆と同じで、支配階級の立場
を危うくする危険分子として排除するのが、平和な時代の次善の策だと思います。

振り返れば、サラリーマン時代に何度かこのような、一般従業員には理不尽なシー
ンを垣間見てきました。

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