1)イベント
911テロ、イラク戦争、大地震、自爆テロ、東アジアの半島からミサイル、富士山
大爆発、元自由化、大統領選、参院選、イラク派遣の自衛隊に犠牲者発生。自然現象
、財政危機、そして流行の地政学的リスクという大きなインパクトをもつ突発的な出
来事など。これをイベントとよび、それが株式市場に与える深刻な影響をイベント・
リスクというそうです。
2)お茶の間の危機管理
マスコミに名を売っているアナリストやエコノミストは、だれにもわからない明日を
予想しません。株価が上がったら、上がった理由を分析し、下がったら、考えられる
要因を他人の痛みとしてコメントします。
天下大乱の際に、不安を忘れさせてくれるのは、節操のない評論家、コメンテイター
やワイドショーのタレントたちです。この人たちは、視聴者の聞きたいこと、いいた
いことを、視聴者と同じ目線で、私見として披露してくれます。日ごろ見慣れた出演
者の軽口をきいて多くのお茶の間評論家は納得します。みんながするからと、テレビ
番組のお勧めを実行し、失敗したとしても、どうせみんなも失敗しただろうと納得し
てしまいます。
3)Xデー銘柄
大惨事が日本を襲う「その日」に上がる株、下がる株を「Xデー銘柄」として紹介し
ているガイド本がランダムハウス講談社から4月に発行されました。タイトルはまさ
に、関心の高い情報を表現していると思いますが、ベストセラーになっていないよう
です。もしかしたら、人のやらないことをやって利益を得ている人たちというのは、
この本も静かに読み、コンペティターや個人投資家には黙っているものなのかもしれ
ません。
◆あとがき
5月20日付で某中堅IT企業の社長交代が発表されました。日経平均が200円以
上上昇した日でしたが、流通量の少ないこの会社の株はおとなしい動きでした。市場
はソフト開発会社に親会社から乗り込んできた証券会社出身者が社長に就任したこと
に、反応しなかったようです。社員の給料日頃に社員持株会が自社株を指値ではない
価格で売買するので、来週あたり動くかもしれません。(持株を売却する社員が増え
ると予想)