金言-44:卵は温めるがファクス担当ではない。

1)オーナー:ISVソフトウエアセールスアシスタント

2)シーン:営業会議で。四半期の区切りの会議の席上、反省と成果そして次の四半期の目標を討議する場面で売上目標数字を持たないこのアシスタントが、自分の立場を鶏に譬えていいました。「卵をあたためる役割をしっかり果たしたい。営業で仕事をとってきたり、契約をまとめ請求、売掛回収したりするのは営業マンにまかせ、プリセールスに全力を尽くしたい。」

広告宣伝、パブリシティ、ホームページなどの媒体を見て問い合わせをしてきたお客さまに製品紹介をする仕事に集中して毎日暮らすということです。つまり、ひととおりの製品紹介が終わると、次のフェーズは営業マンに振っていきます。卵は産まず温めるだけで、一定期間温めると、次の卵を温め始めます。

温めたと判断した卵が孵らないのは、卵の問題で、この人のプリセールスの結果ではないと曲解しています。(最近、こういう人が一人増えました、水面に浮いてきて餌をねだってパクパクやっています。)

3)ファックス担当ではない。
ある時、製品紹介のセミナー申し込みをファクスで受け付けた際、ファクスのそばに席があるこの「鶏さん」がメールでマーケティング部門に抗議しました。「自分はファクス担当ではない。ファクスが届くたびに、マーケティング部門に届けるのは自分の仕事ではない」

4)セミナー申込書は、「鶏さん」にとっては卵の入荷通知のようなもの。朗報は共有したいものです。3年以上卵を温めている人の発言ですから、これ以上仕事を増やしたくないのでしょう。というより、毎年仕事を減らしているようにしか見えません。セミナー申込書は、「鶏さん」にとっては卵の入荷通知なのに、鶏冠の下にある小さな脳みそでは理解できないのでしょう。だから「女子供」という言葉が死語にならないのです。

◆あとがき

「動」の中に一瞬の「静」がのぞく。テークバックからダウンスイングへ移ろうとする時クラブが中に浮いたように止まる一瞬があります。ほんの少し「静」が長くてもあるいは短くてもスイングは崩壊します。プレーヤーは、大きく弧を描くインパクトからフィニッシュへの「動」のすべてを、その一瞬の「静」にかけているわけです。

1Q、2Qと大きくテークバックしたあと、3Qの「静」が、次にくる4Qフィニッシュに向けた「動」の成否を決定することになるでしょう。

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