202305-397:創業者の危うさ

創業者が一代で上場可能なまでに財務基盤を強固にした企業には、二代目三代目への事業継承の不透明感があることをメディアは話題にしてくれます。
そもそも創業者は事業継承を考えていません。10年後の見通しより、今をどうしのぐかが最優先課題だからです。今この刹那をどうのりきるか、どう楽しむかというのが全てです。近未来は、現在の積み重ねの先にありますから。新参者集団に守りはありません、同業他社との競争に勝ち残ることが一番大切です。
創業者が不慮の事故などで経営能力を喪失した時、右肩上がりの企業業績がピークアウトして事業存続の危機に追い込まれるというテールリスクです。

昔見た大河ドラマは、平将門が怒涛の勢いで敵陣に攻め込み勝利を目前にして、雑兵の放った矢が将門の眉間を貫くシーンで終わりました。歴史が変わるIFを一本の矢で消滅させました。歴史が変わりそうで結局書き換えないお上手な絵を描いてくれました。

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