202210-289:ダブルブッキングやオーバーブッキング

10月2日のディナーショー当日中止の件は驚きました。当初ダブルブッキングと報道されていたので、これまた反社勢力がからんだのかと妄想しました。
ディナーショーなので、300人程度の食材を発注すれば現場で必ず発覚するミスですが、当日まで隠せたのは、イベントを別の会場に移してあったためでした。
この一件はダブルブッキングではなく、宴会受付担当者が勝手に会場を変更し変更内容を隠し続け、前夜に会場予約者側に伝えたわけです。
別会場でやるしかないのですが、それができなかったのは、舞台設営やPAなどの設定変更が間に合わなかったためでしょう。
なにはともあれ、ホテル側は二兎を追って一兎は獲れたのでしょうが逃して兎が高くつきました。

ダブルブッキングが前日発覚というのは不可解と思ったのですが、経過報告により納得しました。ダブルブッキングはヒトのやることなので、時々発生します。でもすぐ発覚してなんとか代替策で丸く収まることになっています。今回はだめです。ミスではなく詐欺みたいなものですから。

ところでオーバーブッキングというのもあります。
ホテルの客室稼働率を100%にするためには、100%以上の予約をとらないといけません。一定区間を平均時速80KMで走行するためには走れる時は80KM以上で走らないといけないようなものです。客室予約をオーバーブッキングして、予約客がすべて来館した場合は客室がパンクします。フロントは、丁寧に説明して、予約内容と同じかそれ以上の客室を近隣のホテルに用意して送迎します。繁忙期にはよくある手口です。通常オーバーブッキングでパンクした場合、トラブルにならない限り、従業員は責めを負うことはありません。稼働率を上げるための方法論の一つですから。
ということで、宴会場のダブルブッキングに比較して影響は軽微です。

2日に開催予定だった演歌歌手、丘みどり(38)のディナーショーが、会場となるホテル側の不手際により、中止となった件について、名古屋観光ホテルは3日、総支配人名の文書で経緯を説明し、謝罪した。
文書で同ホテルは「ホテルの全面的な不手際によりまして、開催会場である3階那古の間を確保出来ておらず、ディナーショーを開催する事ができませんでした。楽しみにされていたお客様をはじめ丘みどり様ご本人及び関係者の皆様に、多大なるご迷惑をおかけいたしました事、心より深くお詫び申し上げます」と謝罪した。

ダブルブッキングが発生した理由については「予約のお申込みをいただいたにも関わらず、新たな案件が同じ宴会場で受注されたため、ホテル担当者は、ダブルブッキングを承知の上で、主催者様の承諾なしに要件満たさない別宴会場をディナーショーの会場として押さえました。その事実を主催者様に前日21時まで、お知らせせずにあたかも該当会場が押さえられているかのように虚偽の報告をしておりました」と説明。

「本来ならば、社内で一連に対して管理監督指導をすべきところが徹底できず、前日を迎え、同21時頃ダブルブッキングの事実が判明しました。ディナーショーを開催するため協議を続けましたが会場準備、設営にはあまりに時間がなく、解決できずやむなく中止していただくことになりました。すべては、ホテルの宴席の受注契約のフロー、および、チェック機能が社内で確立できていなかったことが原因で、ホテルの全面的な不手際です」とホテル側の不手際を完全に認めた。

結びで「ショーを楽しみにされていた方々、丘みどり様、開催にあたる各方面の方々にご迷惑をおかけし、信頼失墜、多大な損失を与えてしまいましたことを深くお詫び申し上げます」と改めて陳謝した。

丘は2日、自身のツイッターで、関係者の「本日開催を予定しておりました名古屋観光ホテル丘みどりディナーショー開催中止となりました事を報告させて頂きます。誠に申し訳ございません。昨夜会場準備中に名古屋観光ホテルのダブルブッキングが判明し、本日の開催を中止せざる得ない状況となりました」といった投稿を引用し、「本当にショックです」とツイートし、ショックを隠せない様子だった。

「担当者はダブルブッキング承知だった」 丘みどりのディナーショー中止でホテル側が文書で経緯説明

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