金言−288:天下り

天下り、独立行政法人、官製談合、下請けへの丸投げ、と、高級官僚が代々公然と継
承し享受してきた甘い蜜ですが、近頃はこの仕組みの違法性を見逃すことができなく
なりました。

田中角栄氏が逮捕されるまで、政治家や高級官僚などの国家公務員は特権階級の待遇
を受けていましたし、それを国民は既成事実として認容してきました。それがいまや
、適法な政治活動では生活レベルを維持できないとして、政治家を廃業する芸能人ま
で出てくるほど変わりました。先週摘発された官製談合では、主任の大臣が給料3ヶ
月分を返納するまで追い込まれました。入閣当時から爆弾を抱えているとうわさされ
ていた人物なので織り込み済みの不祥事ですが、辞任しないところが想定外です。

昨今官憲の餌食になっている高級官僚や民間の経営幹部は、団塊の世代の人たちが多
いと思います。この人たちの親の世代は、天下りの特権を公然と楽しんでいたのです
が、その子どもたちは、親と同じようにはいかなくなりました。子どもたちは親がや
ってきたことを今までどおりに仲間内で踏襲してきただけなので、世の中の風向きが
変わったことに気がつくのが遅れました。捕まって初めて気がついたのではないかと
お察し申しあげます。

話は変わりますが、某公立小学校の新任教師が毎日22時まで職場で仕事に拘束され
ていると聞きました。毎日22時まである仕事の中身は想像できませんが、何かが変
わってきたのでしょう。ゆとり教育で、いままで遊びほうけても許されていた末端の
現場にも、上が締め付けられてきたので、そのとばっちりが津波のように押し寄せて
いるのかもしれません。

易経に「窮すればすなわち変じ、変ずればすなわち通ず」とあります。頻発する天下
りの摘発で、少し窮した高級官僚たちは、生き残るためにはどう変ずるかの意思決定
をそろそろ求められているような感じです。

◆あとがき

日本プロ野球の某成金球団が生徒に給付した栄養費でメディアからたたかれましたが
、この球団の責任者も辞任しませんでした。礼儀作法に厳しい企業風土で育ったはず
の人物ですが、一部メディアの無礼な(推測です)取材姿勢に対して、お約束の最敬
礼をテレビカメラの前でしませんでした。前任者の仕業なので、個人的には自分は悪
くないという意思表示であったにちがいありません。前の職場で机を並べていた先輩
が社長になり、本人は副社長降格で一件落着です。
独り責任を取ったのは、結局、大将だけでした。かっこよく。
今のような結末を予感してこの組織から抜け出しましたが、あの時の予感が現実にな
るのに20年かかりました。

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