202103-138:3連敗でも負けたわけじゃない♪

昔々、春風亭柳昇さんが媒酌人になった弟子の結婚式に出席したときのこと。
師匠が挨拶の一節で、「芸が下手になったら簡単には上手に戻れない、だから日々修行を怠ってはいけない。」と教えてくれました。
また、最初の職場の経営会議で事業所の支配人が「宣伝をやめて売れなくなったら、元に戻すのには何倍もの宣伝費がかかる。」と教えてくれました。
そしてビジネスの基本は小さく始めて大きく育てること。これはITバブルの2〜3年間にソフトウェア会社のCEOに教わりました。

小さく始めるというのは、バブル崩壊後脆弱な財務内容の会社再建に役立つ方法論でもありました。カタカナで表現すればダウンサイジングです。
小さく始めるということは、初期投資を抑えコスト削減し限定的なヒトモノカネで商いをするということです。勝ち組の会社がこの手口をつかうと儲けが膨らみます。
負け組は、無いものは無いのでこの手法なら傷口が拡がりません。

以上の経験値を基本としてコンサルを続けてきた知人が、今回3連敗となりました。別にコンサルが失敗したわけではなく、コンサルが奏功して小さく始めるフェーズが終わり火に油を注ぐ(throw gas on the fire)フェーズに移行したため、当初の方法論が変わり退く潮時となったためです。
種火を大きく燃え上がらせるためには、風を送り油を注ぐ必要があります。これにはヒトモノカネの投資が必要です。小さく始めるという手法は通じません。ということで撤退です。見方を変えると、負けたわけではなく役目を果たして次の走者にタスキをつないだことになります。

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