202108-462:社長決裁の作法 

勤め人の頃、オーナー決裁のときは必要以上の書類の束を抱えチラシの裏面のメモ用紙と鉛筆をもって、階段を駆け上がって息を切らして社長室に向かうというのがお約束の作法でした。

従業員は息を切らして走りよってくること
襟を正して緊張していること
参考書類を10CMほど抱えていること
メモ用紙はチラシの裏面、筆記具は使い古しの鉛筆を持っていること
爪は綺麗に切りそろえて、髪は短髪がいい
タバコ臭くないこと

オーナーを前にして従業員は畏れと慄きを表現することが作法でした。
これに1MMの疑問も持たず社業に励むことで終身雇用と定期昇給の待遇を享受できました。
今ならパワハラ、ブラック企業と評価されるでしょうが、オーナーの傘下で安心安全な暮らしができました。
安心安全な暮らしが成り立たなくなると、御恩と奉公の主従関係は崩れ、内部告発や何とかテロや何とかハラスメントで求心力を失い、会社は傾き従業員は長期ローンの支払いに窮することになります。

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