202107-387:マルタマの地平

マルタマ

昔、シンセンの工場で製造したスポーツシューズを輸入販売する商いをしていたときの話です。
発注先はドイツ企業で、納品先は日本企業です。
不良品とか返品の問題で欧米との品質管理の感覚の違いを学習しました。
FOB価格の交渉の際、不良品については4%までは価格に織り込み済みという売買契約がかわされていました。
工場の品質管理責任者の言い分は、日本の品質基準に合わせると検品コストが上昇するので、FOB価格に上乗せを避けるため、出荷量の4%までの不良品は返品対象外とするというもの。日本側は入荷した製品を検品し不良品が4%を超えたら超えた分の補償を請求することになります。
さらには、スポーツシューズは使用すれば汚れるし傷はつくので、欧米市場ではBグレードで販売可能だといいます。日本側はブランドイメージが気になります、希望小売価格と実売価格の差が広がることを嫌いました。
結局、日本市場の特殊性を考慮しFOB価格を下げてもらい、不良品は日本側で廃棄しました。

ふと思うに、今回の東京2020でのコロナ感染リスクについてのIOCの考え方に似ているような気がします。1日3〜4万人の感染者がでてもマスク無し経済優先の米英のコロナ対策と、1000人超えると緊急事態宣言で危機感を煽り経済優先を自粛してしまう日本のコロナ対策の違いです。感染を自粛経済でステージ2に抑え込むコストと経済優先でステージ4になってもワクチン接種で死者数を減らすコストを比較して、どちらが安上がりかいうことです。
マルタマの地平では、いずれワクチン接種が40%を超えるので、今はステージ4でも商業五輪を催行して経済活性化すれば有権者の支持を得るに違いないということになると推察します。

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