金言-980:年功序列が機能した時代

1990年代は同時にいろいろなことが起きていました。欧米ではバブルがはじけ始めていましたが、日本はまだ全盛で、証券会社の社員の年収が2000万を超え、たくさんの銀行がスルガ銀行のように過剰融資をして勤め人は身の丈をはるかに超えて複数のマンションを投資目的で購入していた時代でした。日本の商人は怖いもの知らずであったような気がします。

今、我が国のビジネスパーソンには当時の面影が残っているでしょうか。
確かに実力主義は普及しました。年功序がなくなりました。そんなことは、20年以上前に目指していたことでしたが、団塊の世代の子供たちが実行しているのを見ると、自分たちもあの頃はこんな風だったのかと考えさせられます。

しかしながら、当時の年功序列は秩序を持っていました。文字どおり、年功が実際に価値を生んでいました。現在は年功が価値を持っていないような気がします。それほど、インターネットの登場は社会の仕組みを変えてしまったようです。昨今のテレワークでは年功は役に立ちそうもありません。

でも、人間のアナログ的な部分の熟成には、経験と時間が必要です。
年功序列ではないということは、ダメな人間はたとえ年が若くても、将来性に期待して現在のコスパの悪さを勘弁してやることはないということでしょう。役割に応じた成果を出していなければ、年齢不問でレッドカードです。

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