金言-971:団塊の世代が子育てしていた頃

当時はマイホーム・マイカーの時代。勤め人にはリストラや実力・成果主義という欧米の経営手口が渡来するとはだれも想像していませんでした。外資に勤めるとそういうことになるということは知っていました。
週末のごちそうはマックのハンバーガーでした。
そういう時代に友人が制作会社をはじめ、確か年商5億円になりました。勤め人が経験しない別の世界を見せてくれました。有名な女優の弟が麻雀仲間にいるとか、六本木の夜の街とか、金髪とか、エンタメ業界の裏側とか。
大手広告代理店の部長と課長とかのラインではない肩書をもった人物も紹介してくれました。下請け仕事で手数料15%とか手間賃は2ヶ月先の手形とか、これは仕事が大きくなると資金繰りがつらいといっていました。
この30代の大手広告代理店の人物は、ベンツに乗っていました。あそこは縁故採用で、富裕層の子弟の腰掛職場と聞きました、だから接待費と高額な給料を全額遊興費に使っても暮らしには困らないということでした。

現在進行形のコロナ大不況で、この広告代理店は減収減益になっていません。国会でコロナ対策の巨額な費用が再委託で不適切に使われていることが指摘されました。エンタメの売り上げが激減しても利益率の高い再委託でしっかり稼いでいました。
マイホーム・マイカーと勤め人がささやかな夢の実現のために社業に励んでいるときに、富裕層の子弟は親の世代が天下りや癒着、名義貸し、再委託とかで蓄財した資産をつかってベンツに乗って六本木の夜の街を楽しんでいたわけです。この仕組みは100年たっても健在で、いまは団塊の世代の孫たちが親の蓄えた蜜を味わっていることでしょう。人生いろいろですが、「やっぱりXX。100年たっても大丈夫」ということであります。

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