201912-406:仕事か家族かの選択

ドイツの老舗企業に親子2代に渡って働いてきたフットウェアトレーダーの話です。
オーナーが代わるごとに、社内の文書で使われる言語もついてまわりました。
フランス人がオーナーになると、社内連絡はフランス語が基調となり、イギリス人に代わると女王陛下の英語になりました。生え抜きの従業員は瞬時に適応します。欧州企業の幹部社員は、3カ国の言語を使いまわします。西半球の商いをする人はスペイン語も話します。
一つの言語で世界中に通じるのは米国人だけの特権かもしれません。
というわけでイギリス人が天下をとったとき、同僚のドイツ人はイギリス人オーナーのポケットカンパニーに移籍しました。その後、ハンターからオファーがありました。勤務地は南アでした。タイトルも年俸もランクアップでしたが、このフットウェアトレーダーは断りました。日本人の商人には理解できない理由でした。もう転勤・引越しは嫌だと家族に反対されました。健康を理由に退職し、転職するのはよくあります。家族の反対を理由に栄転を断るというのは信じがたいことでした。
仕事をとるか、家族を選ぶか。仕事以上に危うい関係を維持するには相当の費用がかかるということを教わりました。

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