201910-316:貸したカネと損切したカネ

カネ

永年親しくお付き合いしてきた先輩が難病を患い、収入が激減したにも関わらず出費は抑えられなかったようで、蓄えが枯渇して連絡してきました。カネの話ですが、貸してくれとはいいませんでした。返すのは難しいので「くれ」といわれました。
これで永年のお付き合いは終わりです、いままでの感謝の意味と貸し借りではないという意味をこめて、のし袋に入れて渡しました。手切れ金みたいなものでした。そして1年もたたずに鬼籍入りされました。もちろん、通夜の席で奥様にはいいませんでした。債権ではありませんから。
有価証券取引では「くれ」といわれた金額の300倍の損切をしたことがあります。
損した気分は、損切よりは知人に渡して戻ってこないカネの方に未練が残ります。損切したカネを惜しむのは死んだ子の歳を数えるに近い愚考ですが、債権のほうは取り戻せる可能性が残るので期待外れが後をひきます。金融業者ではないので、人情として債権放棄となってしまいます。
そういう意味で、「くれ」といって今後の付き合いを断ち切った先輩は見事な終活のひとコマでした。見習いませんが、まただれかに言われたくありません。

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