金言-84:多質性

1)オーナー:ジョージ・フィールズ氏訛りの無い上手な日本語を話すオーストラリア人。

2)資産運用で頼りになりそうな銀行

昨年開業した100%外資の銀行が1200人の個人顧客を集めてスペシャルセミナーを先日、アメ大近くのホテルで開催しました。翌日の株主総会で頭取に就任するという若い欧米人が、歯切れよく事業内容とビジョンを紹介してくれました。日本の大手銀行と比べて、経営者の顔が見えるというのは、いいものです。最近、都市銀行は個人消費者にとってATMで現金をおろすぐらいしか用がなくなっています。(振込みはインターネットを使えば無料になります、新生銀行がおすすめです。)この銀行は、顧客サービスを資産運用というキーワードで考えているそうです。ともかく、頭取がカッコいい、小金持ちの下町のマダムが銀行のファイナンシャル・ラウンジに殺到しそうです。

3)多質性:国際競争力を回復するキーワード

次に特別講演があったのですが、これがまた良かったです。テーマは「これからの時代と日本経済」ということで、日本には国際競争力を回復する可能性があることを語ってくれました。

キーワードは、多質性。この言葉は新語で、ご本人が作ったそうです。今までの日本は同質性が強みでした。日本人の資質、勤勉、学力、技術力を国民レベルの平均値で計算すると先進国のなかでトップレベルにあり、これが同質性との相乗効果で強みを発揮しました。高い生産性と独創性がマスになったときに日本は、米国にとって脅威になりました。これが過去の神話となったのは産業のIT化でした。IT(情報技術)を使うことによって、いままで熟練工の生み出す品質で高い国際競争力をもっていた日本が、期待される品質をロボットが作り出せることが可能になると、こんどは角番に立たされました。

そこで、氏は多質性を提案します。異なる考えの集団は、刺激的で、攻めの組織になるそうです。オーストラリアが国際競争力を強化したのは、移民政策だそうです。(3人に1人は移民)シリコンバレーもインドや中国の頭脳が成功の原動力でした。80年代、Japan As NO.1といわれた一時、米国が脅威と考えたのは、日本の低労働コストではなく、実は、高い生産性、創造性、独創性であったと指摘しています。これから日本でも、同質ではない多質の組織が、国際競争力を生み出してくれるはずです。

4)やはり起業

日本の国際競争力が落ちた原因として起業家が衰退したことを挙げています。GDPにおける新規開業の割合が、米国は日本の20倍、韓国が日本の7倍ということです。ランキング1位は米国で日本は49位です。ともかく、日本が国際競争力を再び回復するには、人に投資する、つまり起業に注力する必要を強調しています。来年度から日本政府はITベンチャー出資制度を創設し、ITベンチャーの振興をめざすそうです。遅い。やらないよりは、ましですか。

◆あとがき

ジョージ・フィールズ氏は、キレイな日本語を話します。日本人から、お決まりの質問「日本は長いですか」とよく聞かれるそうです。東アジアの半島の人は、「日本は長いですか」と聞かれると「日本は九州から北海道まで長いです」と笑えない返事をすることがありますが、この方は「あなたより、長いです」と応えます。若い人の年齢以上に、日本滞在が長いのです。

関連記事

  1. 年賀
PAGE TOP