金言−840:悔いの残らない諦め方?

ドラマ陸王のセリフの一節。
悔いの残らない諦め方を知っているかい?俺は知らない。
宇野重吉の息子さんがいい仕事をしています。

自分の周りには、事業を諦めた人はいません。仕事の勢いがなくなると疎遠になっ
ていきますので諦める前に音信不通になります。互いに仕事が順調のときにのみお
付き合いすることが多かったので、下積み時代やピークアウトした後の勢いがない
ひとたちと知り合う機会はほとんどありませんでした。六本木でいえば、キャンテ
ィ・アマンドなどが集合場所でその後、話題の勢いのあるスポットに繰り出してい
ました。若い頃は、例えば10万円持って、20万円持っている先輩の背中を追いかけ
ていました。自分なりにいつも上を目指して精進に励んでいました。
こういうスタンスでは、負けはあっても諦めるという感覚はありませんでした。

その後学んだのは、勝てないときは休むという手口でした。
最初にこの方法論を教えてくれた先輩にはがっかりしました、闘いを休むというこ
とは勝ちにいくのを諦めた負けの言い換えだと思いました。
勝てない時は和睦、負けたら終戦みたいな感じです。とりあえず休養して次に戦い
に備えるという気持ちの余裕がなかったわけです。勝てない場合は壁の一番厚いと
ころを狙って玉砕する美学を好みました。

そして何はともあれ、生き残った現在。
ネバーギブアップは青臭いにおいがするようになってきました。勝てない相手とは
戦いません、近寄りません、被害が避けられないときは減災を考えます。これは消
極的な姿勢とは違います。平常心を保ちやすい賢明な方法論で、かつ、悔いの残ら
ない諦めができる大変都合のいい手口であります。

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