金言-133:守るためには変わらなければいけない

1)岩陰の大将
各政党の党首を招いたTV討論会で、少子高齢化が年金問題の原因であり日本経済回
復のネックになっているということが話題になったことがありました。この1~2年
で日本の人口はピークを打った後、減少に向かい2051年には1億人を下回ると言
われています。司会者は、結婚出産暦のない党首に、子どもを産んでいないあなたは
少子化をどう考えているのかと質問しました。この党首は、自分の存在は「少子高齢
化問題を警告するための見本」のようなものだと答えました。この人はその後の選挙
で大敗し、党首を辞任しました。岩陰の大将(自分は産まずに家臣に産ませる)には
少子高齢化、年金問題を扱ってほしくはありません。

2)アジアの中のイタリア化
そのような中で、日本のイタリア化を警告する声が聞こえてきます。過去の遺物やプ
ライドは持っているが、残念ながらピークを過ぎている国のことです。その次にやっ
てくるのは、移民問題です。アジアの安い労働力が大量に流入してきて、日本人の単
純作業の市場がなくなる心配をしています。ところが、少し違うようです。米国シリ
コンバレー企業群の中枢で活躍しているのは、中国人、インド人、インドシナ半島の
人たちです。日本人の技術力、学力における優位性はすでに過去のものとなりつつあ
ります。たとえば、13億の人口を抱える中国には毎年日本人の10倍を超えるIT
系大学卒が発生しています。同じ人間ですから、能力に大差ないはずです。日本は少
子高齢化、相手は一人っ子政策をしないと人口が増えすぎてしまうという状況、労働
力人口に大差がついています。能力に大差なく、絶対値で大差があるということは、
いままでもっていた日本の優位性はすぐになくなるということになります。

3)ティッシュ配り
近未来の移民社会では、大量の高学歴、高収入の人材が流入してきて、労働市場が変
わります。時間と費用をかけてようやく司法試験に合格して弁護士の職を得た若者が
、繁華街や朝夕のターミナル駅出口で、法律事務所のチラシやティッシュペーパー配
りをやっているかもしれません。

「守るべきことがあるから、変わらなければいけない」と、構造改革が話題になった
ときに「山猫」の台詞を好んで引用した代議士先生がいました。

◆あとがき
連日連夜日本全国、ワイドショウのレポーターの仕事は尽きることがなく発生してい
ます。児童が児童をカッターナイフで殺してしまうという非日常性から、欠陥事実の
隠蔽を繰り返す自動車会社の企業風土など、あきれた報道を聞くたびに自分の反応が
変化していくような気がします。
常識、ルール、秩序の崩壊が始まっています。この崩壊は「先進資本主義国における
革命」とかいう暴力的な変化ではなく、市民が「無視」を始めるところから発生し、
抗しきれない巨大なうねりとなって、市民社会を変えていくものと想像しています。
当事者が当事者意識を持たない、問題を無視することによって問題解決を期待する精
神状況です。新種のウイルスにより、沈黙のアナキストが大量発生しているのかも知
れません。

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