金言-888:個体と集団

聡明な脳科学者の話。
ヒトが個体でいるときの振る舞いはかなりの部分が解明されていくでしょう。
けれども集団になったときの振る舞いはまだまだ分からないところがあります。
共同体で集団のためにコミットするのは正義で、個体として好きなことをやるとエゴイスティックと言われがちです。個体を優先する選択は必ず「汚い」と言われます。悪とか不正とはいわれません。

集団の中で美しいとか醜いとかいう感覚を私企業の経営者は利用しているかもしれません。
皆がサービス残業をしている職場でひとり定時にお先に失礼というのは、就業規則の範囲内で悪でも不正行為でもありません。ただし、集団の中で個体の都合を優先するので、わがままとか自分勝手な振る舞いと見られます。こう思われるのを憚るヒトの弱さを経営者は知っています。

働き方を改革しようとする際は、この脳の専門家が指摘する個体が集団にいるときの振る舞い方を考慮すべきといったところです。
ジョイントベンチャー方式で仕事をまわしている環境では、関わり合いのないことです。
長いつま楊枝の出番です。

閑話休題、本号は888号。創刊から17年も経過しています。1000号になるのは2年後です。
あっという間の17年ではありませんでした。振り返れば、二度と経験したくない長い一日が繰り返しやってきました。少し大人になりました、長い一日は集団の中で個体を優先したために招いた一日であったと総括いたします。自己責任、自業自得ですが、つつがなく本日を暮らし、おそらく明日も今日の延長になりそうです。やり残したことはたくさんありますが、やり残してきたことで無事今日まで生き延びられたような気がします。今が過去より少し良ければラッキーと考えます。

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