1)オーナー:製造業の情報システム責任者
2)シーン:事例紹介のインタビュー
文書を電子化して管理するソフトウエアの件で、導入した会社に導入効果をうかがっ
たときのことです。
インタビュアーは、同じようなソフトウエアがたくさんあるなかで、なぜこのソフト
ウエアを選択したのかを、質問しました。
次の答えがありました。
「ソフトウエアは営業の人柄で購入する。
ソフトウエアは使ってみないとわからない。
日常のコミュニケーションで担当営業が信頼できるかできめる」
全社的な業務の流れにかかわるようなソフトウエアは、安いものではありません。全
員が使える環境になるまでには時間とお金がかかります。そして一度導入すると、使
いにくいとか問題があるとかいっても、簡単にやめるわけにはいきません。
そこで企業の情報システムの担当者は慎重なテストをした後、経営者の判断を仰ぎま
す。ここで、担当者が最も気にするのは、ソフトウエアを提案する営業マンの信頼性
だといいます。いかに技術的に優れた製品でも、スピード感に乏しく約束を守らない
営業マンからは買わないといいます。
いい製品なのに売れないのは、営業マンのほうに問題があります。営業マンに問題が
ないとしたら、営業マンが会社を代表して顧客と約束したことを、会社が守らないと
ころにあるのかもしれません。
(これは種嶋シンドロームがもたらす害のひとつです。)