金言−582:嗜好品から日用品へ

昨夏より、打ち合わせにメモ用紙とボールペンを使わなくなりました。
替わりにiPadが紙のメモの役割を十分に果たしてくれているからです。
従来、パソコンは本棚と同じように垂直に立てて使用してきました。一方、紙のメ
モや雑誌など紙媒体はデスク上に置いて水平に読み書きしています。この図式がタ
ブレットの登場で変わりました。

PCの画面を紙のメモと同じようにデスクに水平において、かつ、指や専用ペンを
使って操作するのです。これが、アナログの世界の延長として拒否反応なく自然に
脳が受け入れているのかもしれません。従来のパソコンより気軽にメモができるよ
うな気がします。

そういうわけで、メモ用紙やノートの資源消費がなくなりました。さらには、高価
なモンブランの万年筆の出番が減りました。今なら新品のパソコンが買える値段で
購入した高価な筆記具ですから、使わないから廃棄するという昨今のルール適用に
は有余を少し与えました。書類を手渡しするときには、モンブランで必要なら追伸
、記名することにして処分を先送りしています。いずれ、捨ててしまうにちがいな
いという予感はあります。

ライターも同様です。
バブル期、金無垢のデュポンのライターを一生モノと思って買ったとしても、その
後登場した100円ライターには負けたと思います。デュポンは盗難紛失が気にな
る逸品です。100円ライターは火をつけるための消耗品です。日常生活で必要な
ものという基準ではデュポンは退場です。さらには、高価なライターを使って喫煙
する行為そのものに縁がなくなっています。

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