金言−465:あの頃はよかったですか?

15年ぶりのドル安円高で、今週は79.75円の市場最高値を更新しそうです。
1980年代のバブルを経験した団塊の世代は、当時経験したことをよい想い出と
して残しているでしょうか。

一部の人たちは確実に良い思いをしたはずです。そしてバブルがはじけたときに大
きな負債をつくった人数は良い思いをした人数より多かったかもしれません。でも
一番多かったのはバブルの蜜を味わうことがなかった人たちだと思います。

当時、甘い蜜を味わうためにはリスクを負うことが求められました。今まで通りに
やっていたら、乗り遅れるという煽りがありました。銀行の支店長代理という肩書
きをもった営業マンがサラリーマンに融資をもちかけ、企業と同じように個人も流
行りの多角経営の手口で投資マネーゲームに参加しました。

土地・家屋を借入金で購入し即座に転売して利益確定をするビジネスモデルが、個
人投資家の成功パターンになっていました。実社会での「ババ抜き」でした、最終
局面でババをつかんだのも個人投資家でありました。

一方で、バブリーな世相を嫌い、リスクを全くとらなかった地味な人たちもいまし
た。この人たちは、甘い蜜には無縁でしたがその後の負債にも関係ありませんでし
た。世の中が踊っているときも、沈んでいるときも、対岸の火事で、傍目には安定
した暮らしをしてきました。

「踊るあほうに見るあほう」、自分は途中まで踊りました。まだまだいけるという
ピークの前で撤退しました。確かに利益確定はありましたが、振り返ればロスカッ
トの方が多かった気がします。

ふと思い出す過去の出来事と後悔。次々と、浮かんでは消えていく愚考を書きとめ
ていけば、いつかはネタ切れになるはず。きっとその後は、良き日々の思い出だけ
が浮かんでくるはずです。

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