金言−347:これがだめでも、次がある。

前職と企業風土が異なる会社に転職した場合、とりあえず頼りになるのは、同時期
に入社した中途採用の人たちかもしれません。今までの経験則とは違う意思決定や
対応をする集団のなかで、その集団と同じ業界で育った中途採用の人たちの好意と
助言は大変助かります。

そういう人立ちの中に、東大卒のエリートがいました。この人は、よく「だめもと
」という言葉を口にされました。新規事業や未経験の案件に臆することなく着手し
、また実現可能性の低いことも見送らずにこまめに取り組みました。そして、難題
を抱えたときには、必要以上に心配しないようにと、よくアドバイスしてくれまし
た。深刻に考えて落ちこんだり、不安になったりしても、問題は解決しないからと
いわれました。

この人には、常に次があったはずです。これがだめでもあれがあるということで、
目前で困難な問題にぶつかると、次はないかもしれないから、何としてでも「しの
ぐ」という緊張感と強い意志力が要求される世界には無縁であったような気がしま
す。この人は楽観主義者ではありません。こういう人は打たれ弱いのではないか
(難題に直面すると深入りしないですぐ諦める)と邪推してしまいます。

しかしながら、確かに困難な状況下で、ものごとを深刻に考えることによって、状
況が好転することはありません。次がないから逃げるわけにはいかないと踏みとど
まるのは、つらいですね。

成功者は困難に遭遇しても、常に楽しみながら克服しているといいます。英国宰相
チャーチルは、いいました。
「悲観主義者はすべての好機の中に困難を見つけるが、楽観主義者はすべての困難
の中に好機を見出す。」

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