金言-257:ウサギ型からカメ型へ

本日の日経朝刊にウォーキングの記事が掲載されていました。運動不足解消、肥満防
止そしてボケ防止と、いろいろ効能がありそうです。
関連する情報としては、ウォーキングスタイルドットコムというウェブサイトに詳細
が紹介されています。その中で、ウサギとカメの話が、参考になりました。

1)ウサギ型の運動
無酸素運動(アネロビック)で、すぐ息切れしてしまいます。
脂肪を分解・燃焼するためには十分な量の酸素を必要とします。脂肪が燃焼を始める
のは運動開始後20分くらいからなので、速く走っても、20分以上続けないと、脂
肪が燃えてくれません。ダイエット面では効果がないということです。
原作では、ウサギが途中で居眠りをして、カメに追い越されますが、実際は、マラソ
ンでトップを走っていたランナーが、何らかのトラブルにより棄権したようなものだ
ったのかもしれません。

2)カメ型の運動
有酸素運動(エアロビック)で、十分な呼吸を確保しながらできる運動です。早く走
ることではなく、20分以上継続して、少し早めに歩くことで、脂肪がよく燃えダイ
エット面で効果が期待できます。また、有酸素運動で脳に酸素が効率より供給される
と、脳細胞の退化はある程度予防できるそうです。肥満防止から脳活性化(ボケ防止
)の効果まで期待されています。

3)のろまなカメの再評価
のろまなカメは、組織の一員として成果を評価されると、瞬発力のあるウサギに負け
てしまいます。一定の短い期間の目標を達成する能力は、ウサギの相手になりません
。ビジネス界では、常に次が控えています。押し込みなどの力仕事で期末を乗り切っ
ても、来期の目標をクリアできる見込みを示さないと、先行きに不安材料を抱えると
いうことで、嫌気売りを浴びてしまいます。ウサギは、途中で居眠りしたり、手抜き
をしたりするので、株主は、安心できません。カメは、のろまですが、着実にゴール
を目指しますので、ゴールをめぐる環境が変わらない限り、長期的な目標達成には期
待をもつことができそうです。

◆あとがき

大学受験で、生存競争をしていた時代のことです。いつも、中間・期末試験を一夜漬
けで何とかしのいできたのですが、高3になると、いままで平凡な成績であった同級
生が存在感を増してきました。一夜漬けが通用しなくなり、「アリとキリギリス」の
キリギリスになったような敗北感を時々味わうことになりました。高校の中間・期末
試験が大学入試問題のレベルになってきたときに、1年2年とこつこつと受験勉強を
してきた成果が出たのでしょう。その時々を瞬発力と集中力でしのいできた生徒と、
目の前の結果に振り回されずに将来の入試問題に備えてきた生徒の得点能力の違いが
明らかになったかと思いました。

そこで、「ウサギとカメ」の限界を突破して、ラストスパートでカメに追いつくウサ
ギを目指すことにしました。得点能力の優れた元平凡な同級生とは、志望校が違うの
で競争することはなかったので詳細は不明ですが、結局この人は受験に失敗しました
。「あいつは、プレッシャーに弱かったのだ」というのが、こつこつ勉強しなかった
キリギリスの後講釈です。

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