202011-673:三波

今我が国はコロナ第三波で感染拡大中です。
サンパと聞いて団塊の世代は三派を思い出すかもしれません。
コロナ禍で羽田、成田、新宿などは感染状況をモニターする場所になっていますが、1970年前後は、三派系全学連とかケルンパ、ブント、アオカイ、赤線Zなどの大学生が高卒の機動隊員にむけて投石して場所でした。

1970年代、京浜安保共闘とか連合赤軍とかが発生する前で、3億円事件が世間を騒がしていた頃の話です。
東大安田講堂が落ち、首都圏の大学のバリケード封鎖が解かれていく中、ある大学を占拠していたセクトの中央執行委員会に一本の電話が入りました。大学の学生会館への外線電話は、大学の電話交換手が手作業でつないでいた優雅な時代です。アマチュア無線が全盛で、警察無線傍受による情報収集ぐらいが情報源でした。そういう状況で、下部組織の闘争委員会メンバーから外線電話が入りました。内容は、キャンパスに機動隊が導入されるという速報です。仲間からの一報を聞き、中央執行委員会は一時退去を決定しました。あわてた学生は封鎖を自ら解除し、学生会館は、もぬけの殻となりました。2~3時間後、誤報とわかり、逃げ出した学生が戻ってきてキャンパスの一部は再びバリケード封鎖されました。

中央執行委員会の幹部は、この誤報を流したメンバーを「総括」しませんでした。彼は、次のようなことを言いました。「同志の行動は、アナキストの本質にかかわることだ。たった10円の電話で、支配体制が変わるような影響を及ぼすことができる。」
今思えば、誤報によりバリケード封鎖を解き、キャンパスから撤退した執行部の判断ミスを、アナキストの本領とすり替え責任を回避したのかもしれません。

世の中はすでにアナーキーになっているので、アナキストはニュースになりません。
現在の脅威はテロリストからウイルス感染に変わっています。

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