金言-197:反論

先輩なり有識者といわれる人たちは、時々矛盾したことをいいます。君子は豹変する
などと言い訳けもありますが、矛盾に気が付かないときのほうが多いと思います。

大学の卓球部の先輩は酒席でこういいます。
「某氏は某有識者の主張を徹底的に否定しているが、それは本人がいない席だからい
えるのだ。本人を前にして、内容的に批評などできるわけがない。前後関係や背景な
どを無視し、特定の部分だけを切り出して問題点を指摘してコメントしているだけだ
。ジャーナリストを自称して、著名人のあげあしをとって生活費を稼いでいる評論家
・レポーター・コメンテーターと同類である。話題にされた本人にとっては、知らな
いところで、的外れな評価を受けているわけだ。否定的な評価をするなら、本人をこ
の場に連れてきて、本人を前にしてコメントしてもらいたい。きっと目の前で本人に
反論されたら困るにちがいない。」

この先輩は日本共産党や消滅寸前の社民党の街頭演説を耳にすると、
「政権担当者と直接議論したことがあるのか。大企業の経営者が語るビジョンに面と
向かって反論できるのか。大企業が儲かることは庶民の個人投資家にとっては、株が
値上りし配当が増え(キャピタルゲインとインカムゲイン)、ありがたいことなのだ
。団塊の世代の個人投資家と話しをしたことがあるか。」

演説中に質疑応答はないでしょうから、演説が終わったら質問タイムを作ってほしい
です。宣伝カーに乗って巡業中では無理でしょうから、町内でつつましく演説してい
る街角党員ならできるかもしれません。

「先進資本主義国における共産主義革命の可能性は、世界経済の進展により、またソ
蓮の崩壊、レッドチャイナの資本主義化などにより、無くなった。テロリストの活動
のキーワードは、共産主義革命ではなく、報復だ。」
テロリストと直接対談は嫌ですが、この人たちと直接話しができたら、評価が変わる
かもしれません。マスコミが報道していることと、本人たちの主張が同じであるとは
思えませんから。

いずれにしろ、反論は現場で行われなければなりません。事実は当事者にとって発生
した空間、時間での事実であり、その場を共有していない者にとっては事実ではない
かもしれません。現場で発信した情報は、直接現場で受けた者にとって意味があるこ
とが多いのです。後日複製した情報に触ってコメントする評論家に対して、発信元が
反論することには限界があります。意味のある反論は、直接しなければいけません。
したがって、少なくとも否定的な批評は直接本人がいる場で返り討ち覚悟でやっても
らいたいものです。

◆あとがき
某旅行ポータルでは、各施設紹介のサイトに「お客様の声」というページがあり、利
用者の感想やクレームの投稿が掲載されています。同時に、各投稿に対する施設側の
コメントも掲載しています。株式銘柄に対する掲示板と同様、やらせや煽りも一部あ
るかもしれませんが、投稿者本人は、利用施設から文字で対応が表明されているので
、納得できると思います。
施設側にとっても、いい訳ができるので都合がいいでしょう。

資産運用と同様、悪い材料には反応しますので、クレームや否定的な感想が載ってい
る施設の利用には腰が引けてしまいそうです。

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