201912-412:成果物

結果主義は商いの基本です。これを勤め人は報酬で学びます。事業主になれば即日理解します。成果物がなければ、取引先の検証を受けなければ入金がありません。
勤め人の頃、同僚に2つのタイプがいました。
一人は、面倒見がいい人で懐が深そうな容姿をしていました。就業時間中は苦労していました。手離れが悪そうでしたが、翌朝になると前日の課題はすべてクリアしていました。10年以上勤めた後、退職して、衆議院議員の地盤・看板を継承する法定相続人として政界に転出しました。
もう一人は、見るからに賢い人で、著しく手離れがよく、定時退社でした。成果物はクライアントの要求基準以下でも以上でもなく、期待の範囲内のモノを期限までに納品しました。成果物に思い入れはなく、仲間としては仕事が粗い感じがしました。それでもクライアントから不満がでないので、上司は任せて安心と評価しました。この人は定年退職後、風のうわさで陶芸家になったそうです。おそらく、買い手の要求と対価に見合うモノづくりをしているに違いありません。
結果がすべて、過程は評価の対象外です。裁判では動機や過程は情状酌量の余地となるでしょうが、商いでは結果、人事では成果が評価の物差しに使われることになっています。

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