「なるほど」という言葉の使い方が変化したのかもしれません。
お客さまに説明したときにお客様から「なるほど」と応えが返ってきますが、逆に窓口でお客様からの説明に対して係員が「なるほど」と公官庁の行政職員のように応えることはいままではありませんでした。ところが、この半年の間に、近所の信用金庫の行員と宅配便のコールセンターの係から、こちらの依頼や説明に対して「なるほど」と返され、著しく違和感を覚えました。
先日のデリバリープロバイダという名の宅配業者には驚かされました。
amazonトラッキング画面に「8:24AM配達中です」と表示されたので午前中には届くと思い外出を控えました。正午を過ぎても到着しません。その後「3:21PM配達中です」と追加表示され、5PMにコールセンターに電話しました。トラッキングIDにより荷物が当日届きそうなことはわかりましたが、9PMまでには届くという返事でした。結局7PMに荷物は届き本件落着。
それでもコールセンターでの最初の違和感が残りました。
トラッキングIDを伝えて、2回配達中の表示がでたがいつになるのかと質問しました。
その答えの最初の一言が「なるほど」でした。
瞬時にこの言葉に反応し、「なるほどね!」と声を荒げました。ユーザの感情が伝わったようで謝ってきました。なるほどと口にしたことを謝るのではなくて、怒らせたことに対して初期消火の一言にちがいありません。
近所の信用金庫の窓口では、新規口座開設にあたりいろいろ質問がありました。振り込め詐欺グループや反社勢力などの悪意の口座開設を避けるためと説明がありました。口座開設の目的を説明したところ、20代の係員から「なるほど」と相槌が返ってきました。一回なら見逃しましたが、別の質問にも同じ言葉が使われ、気持ちが高ぶりました。新規顧客に対して上から目線で口座開設を許諾するというような雰囲気を感じました。窓口嬢に苦言を述べ、口癖だとしても不愉快であると声を荒げました。相手はこの件について理解しませんでした、ただお客様を怒らせたことは確かなのでその一点については謝ってきました。ある送金を現金化するため口座を開く必要があったので、快適さよりも利便性を優先。お嬢さんに口座開設依頼を受理していただき即時口座を開設してもらいました。
結局、世の中常に変化しているのですから、サービス提供者から「なるほど」といわれ、「それが客に対して言う言葉か!」「これがお前らのやり方かぁー!」とゆいPモドキに感情を高ぶらせるのは、いかがなものかということでしょう。