金言−532:きっとあの子はいい子に育つにちがいない

待ち合わせスポットのひとつ、新宿駅西口の交番前付近の通路で垣間見た予想外の
出来事をご紹介します。

午前11時45分、ブランドショップの紙袋を肩にかけ、幼児を抱いた小奇麗な若
い母親がセンチュリーハイアット方面に歩いていました。歩きながら子供にジュー
スを飲ませていたところ、こぼしてしまいました。カップ半分ぐらいの量の飲み物
が子供と母親の服にかかり、通路にも飛び散りました。

母親はバッグと高そうなブランドショップの紙袋を路上に置き、その場に子供を立
たせて、まず子供の濡れた服を拭きました。子供をしかることはありませんでした
。淡々と汚れを拭きとっていました。

そこから思いがけないことがおきました。
母親は次にティッシュペーパーをとりだして、なんと路上にこぼれた飲み物を拭き
とり始めました。そして汚れたティッシュを通路のそばにまとめて置きました。

きっとティッシュはそのまま放置するのだろうと思っていたところ、バッグのなか
からビニール袋を取り出して汚れたティッシュを拾って中にいれ、それをバックの
なかにしまいました。そして子供を抱え、バッグを肩にかけ、歩きだしました。

予想外の展開でした。一部始終をそばで見ていました。感動しました。
初めて見たシーンです。同じ状況になったとき、果たして自分は人通りの多い通路
でこぼした飲み物を当然のごとく拭きとることができるだろうかと反省させられま
した。

あの母親に育てられた子供は、きっといい子に育つにちがいないと思いました。
ホテル方面に颯爽と歩き始めた母親がまぶしく見えました。

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