金言-883:万引き+内引き=棚卸差ロス

チャプターイレブンが視野に入っている事業所の話ですが、キャッシュフロー改善の一つとして従業員の横領額の減少取り組みを提案しましたが、債権者の金融業者が乗ってきません。成功事例を出しても関心を示しません。
不思議でしたが最近少し思惑が見えてきました。
金融業者は利息回収が最優先事項であり、債務者の不正解明には関わりたくないようです。さらには、万が一、予想に反して再建策がうまく進んで債務額が減少すると金利手数料売上が減ってしまいます。

物販の現場、例えば深夜のコンビニの従業員控室では、従業員が引き込んだ悪ガキがレジを通過していない商品でパーティをしているというシーンを非番の店長が目撃してしまうというドラマのような一コマがよくありそうです。ブラックな職場のインセンティブまたは役得ですし、ブラックな事業継続のための必要経費として黙認している経営者もいるに違いありません。

ということで金融業者は融資先の従業員の横領についてはコメントしません。
一つ勉強したのは、生涯賃金を上回るような横領は金融業界の話で、物販の現場では内引きということであります。来店客がするのは万引き、スタッフが領収書のない売上を着服するのは内引きと表現が変わります。バンカーは財務諸表に影響しない些細な事象については関わり合いを嫌うのでしょう。負け組の経営者も蜂の巣を突くようなことはいたしません。

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