金言−768:異常な興奮が少しだけ忘却を生み出す

心因性健忘という症状を学習しました。
困ったこと辛いことがあると一種の記憶喪失に陥る症状のことです。
これを斜に構えて自分なりに考えると、忘れられない辛いメモリーを心因性健忘に
陥るような事象で部分的に消去できるのではないかとふと思いました。
強烈な体験の影響下にある脳にはアドレナリンが溢れ、脳が記憶しようとする働き
をブロックします。過剰なアドレナリンが記録を消去するという心因性健忘の症状
は、視点と始点を少し変えると「興奮が少しだけ忘却を生み出す」楽観的な効能が
ありそうです。
富士急ハイランドの失神しそうなスリルが味わえるジェットコースターに乗るとか
、バンジージャンプをするとか、ドル円が105円になった時に注文可能数を全部
ドル売りに仕掛けるとか。生存の危機や全資産を失う恐怖を味わう過程でアドレナ
リンが脳にあふれ、脚が震え上半身から瞬時に大量の汗が吹き出します。結果とし
て、このハイリスクな行為は、過去の辛いメモリーを消去してくれる「優しい忘却
」の発症を期待しているような気がします。
これは無意識に、しかしながら高額な授業料を払った者だけが蓄える、もちろん第
三者とは共有不能な、一身専属な暗黙知に違いないと自分なりに考えています。

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