金言−594:幻想振動症候群

携帯電話が着信していないのに、バイブが震えているのではないかと錯覚すること
をいいます。これは幻想振動症候群といい、携帯着信に対する神経過敏の症状だそ
うです。
NTTのiモードが一世風靡した頃、職場の事務担当者から聞いた話ですが、その人
はご主人と合わせて携帯料金が月15万円を超えているといっていました。一体何に
使うのかその時は関心がありませんでした。当時はITバブル最盛期で、業界は景
気がよく情報化投資は個人のレベルでも当然という雰囲気でしたから。

その後バブルがはじけると、若者は携帯利用をやめることなく、マイカー保有や居
酒屋での出費をカットしました。この頃から自動車産業は先行き不透明感があると
株屋さんが言い出しました。今では、パケット通信が定額制になり10万を超える費
用請求はなくなったかもしれません。それでも若者が車に戻るとは考えにくいです
ね。家賃の安いアパートに住み給料をスポーツカーにつぎ込んで、ドライブを楽し
むというパターンは団塊世代の青春時代のものだったかもしれません。

週末の第3京浜や西湘バイパスでネズミ取りをかわして高速ドライブ、冬はスキー
板を屋根に載せて苗場にいく渋滞道路で青春時代を楽しんだのは昔話で、今は繁華
街を高級車で走っても通行人の関心をひくことは難しいです。若者はスマホを手に
して着信待ち、車を眺める理由が見当たりません。電車の中も同様です。昔は文庫
本を読んでいるか居眠りしていた乗客が、今はスマホの画面を触っています。SN
Sで交わされるおしゃべりがもし音声出力されたら、電車の中はかなりにぎやかに
なることでしょう。

311の後、数か月の間は、揺れていなくても揺れを感じる幻想振動症候群を多く
の方が味わいました。一方、携帯のファントム・バイブレーション・シンドローム
は、これから先もずっと続くにちがいありません。

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